乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…

あらすじ
 主人公・カタリナ・クラエスは頭を石にぶつけた拍子に前世の記憶を取り戻すこととなる。カタリナとは前世で主人公がやっていた乙女ゲームの世界の話であった。問題は、自分自身が主人公のライバルキャラ・悪役令嬢のカタリナだったことだ。そのゲームでは主人公がハッピーエンドを迎えた際には街を追放されてしまうこととなる。ゲームの記憶を頼りにカタリナのバッドエンドを避けるべく、悪役にならないように小さい頃からまわりの人達に恨まれないよう慎重に行動する。果たしてバッドエンドは避けられるのか?

評価
★★★★☆
ジャンル:異世界転生、恋愛コメディー

感想
 悪役令嬢なので、主役に街を追放されたあとの事を考え、農業に力を入れるのは面白かった。畑は街を追放されても使えるものなのか謎である。令嬢なので大きな庭があり、自分の畑を耕す日々を送る。この世界では魔法が存在しているため、カタリナも土魔法を使うが、ほとんど畑仕事には役に立ちそうになかった。最近のなろう系では主人公の能力がやたらと高い「俺強え系」が主流なので少し意外なポイントだった。
 土いじりや木登りをする野生児なカタリナに数多くの男達が惹かれていくのはクソすぎて面白い。また、カタリナが早口でまくしたてるのが見どころ。やはりベテランプロ声優は録音時に全然噛まないのだろうか?
 ゲームの記憶から、本来の主人公がそれぞれの男を落とす殺し文句を先に使用してしまい、本来の主人公・マリア・キャンベルの入り込む余地をなくしてしまっているのがハラハラしたポイントだった。結局マリアともみんなとも仲良しエンドになってしまうので、あまりギスギスしたシーンはなかった気がする。正直女同士の卑劣な戦いに期待している部分もあったので残念だった。
 最後の最後で闇の魔力を持ったラスボスが出てくるのはゲームっぽいが、その展開は恋愛シミュレーションゲームではないだろう… 

本作はdアニメ月額見放題対象となっている。(2020年11月時点)