86-エイティシックス-

あらすじ
 星歴2139年。大国ギアーデ帝国は、世界初の完全自立無人戦闘機械「レギオン」の開発に成功し、周辺諸国全てに宣戦を布告した。そして、レギオン部隊による侵略を開始した。このレギオン戦争は、瞬く間に大陸全土を巻き込んだ大戦争へと発展していく。(Wikipediaより引用 2021年12月28日)
 アーデ王国では銀髪の単一人民国家になっており、レギオンと戦うのは86(エイティシックス)と呼ばれる別の人種だった。しかし、アーデ王国では86を人間と認めていないため、「レギオンとの戦いでの死者はゼロ」と言い続けていた。そんなレギオンとアーで王国の指揮官・レーナの葛藤を描く物語である。

評価
★★★★☆
ジャンル:SF、戦争、人種差別

感想
 前半12話は銀髪の主人公・レーナがテレワークで86に指示しながらレギオンを倒していくアニメになっている。事あるごとに86がレーナに反発し、揉めることとなる。工場現場などによくあることだが、現場に顔を出さない指揮官の言うことなど聞くはずもなく、86の隊長・シンエイは勝手に戦うこととなる。レーナは他の指揮官と異なり、86を人間として扱おうとし、降格されることになる。いかにも日本企業な感じがして面白い。
 本作では人種差別が一つのテーマになっているように感じた。有色人種は人間ではない扱いをされ、白色銀髪の人種だけが人間ということになっていた。コードギアスでは日本人が11(イレブン)と呼ばれて差別されていたが、それと同じような印象を受けた。ただし、なぜ86なのかはよくわからなかった。
 敵であるレギオンは制作していた国家がすでに滅亡しているため、2年耐えれば絶滅すると考えられていた。しかし、戦場で死んだ人間を取り込んでAI化しているらしく、その目論見ははずれることとなるようだった。
 長らく生きながらえた86は知恵を付ける前に最先端の戦場に送られ、レギオンに絶滅させられる運命にあった。主人公の一人・シンエイのチームはその戦場に送られたが、生きながらえて別の国にたどり着く事となる。(ここから後半)
 別の国では人間としてのもてなしをされるが、今まで戦場でしか生きてこなかったシンエイ達は戦場に出る道を選ぶ。そんなある日、アーデ王国が絶滅したことを悟る。(シンエイの謎の特殊能力でレギオンがどこにいるかわかる。)
 本作はコロナ禍で放送され、積極的にテレワークしている様が面白かった。また、人種差別に挑戦しているアニメは久々だったため、見応えがあった。前半はハラハラしながらレーナとシンエイのやり取りを見られて面白く感じだが、後半は伸び悩んだ気がした。

本作はdアニメ月額見放題対象となっている。